月桃
【作詞】海勢頭 豊
【作曲】海勢頭 豊
1.月桃ゆれて 花咲けば
夏のたよりは 南風
緑は萌える うりずんの
ふるさとの夏
2.月桃白い花のかんざし
村のはずれの石垣に
手に取る人も 今はいない
ふるさとの夏
3.摩文仁の丘の 祈りの歌に
夏の真昼は 青い空
誓いの言葉 今も新たな
ふるさとの夏
4.海はまぶしい キャンの岬に
寄せくる波は 変わらねど
変わるはてない 浮世の情け
ふるさとの夏
5.六月二十三日待たず
月桃の花 散りました
長い長い 煙たなびく
ふるさとの夏
6.香れよ香れ 月桃の花
永久(とわ)に咲く身の 花心
変わらぬ命 変わらぬ心
ふるさとの夏
太平洋戦争での悲惨な沖縄戦を描いた映画「GAMA(ガマ) 月桃の花」の挿入歌です。
海勢頭(うみせど)豊は、沖縄の作曲家。
ガマは鍾乳洞の名前です。
1944年10月10日、那覇市の大空襲から、翌年6月23日の沖縄守備軍司令部、牛島満司令官,長勇参謀長が自決し,日本軍の組織的戦闘が終了するまでの8ヶ月以上にわたる沖縄戦は、本土決戦をなんとしても阻止したい軍部の行った国内唯一の地上戦でした。九州へ疎開する学童を乗せた対馬丸がアメリカの潜水艦の攻撃で1500人の子どもの命を奪った(44年8月)など、とにかく悲惨さだけが残っている沖縄戦です。
ガマが避難所として最適なため、軍民が一体となった避難生活をしてました。そこに火炎放射器で一気に焼き殺すと云うことをやってのけたのがアメリカ軍でした。この話を山岡荘八の「小説太平洋戦争」で読んだ時には、怒りでふるえました。
月桃はショウガ科ハナミョウガ属(アルピニア属 Alpinia)に属する花の美しい多年草です。沖縄での開花時期は4月から初夏にかけてといわれてます。白い花で、秋には赤い実がなります。
歌詞1番のなかの「うりずん」はツユのじめじめした様子をいう沖縄の言葉です。
製作日誌:
平成15年6月1日 | 歌詞のみ |
平成15年6月3日 | MIDIデータ作成 |
平成15年6月7日 | 主旋律を沖縄系ということで、ワンパターンの三味線にしました。(MIDIデータで、蛇味線が無いもんで) |