日本国憲法前文

【作詞】日本国憲法前文より
【作曲】きたがわてつ にしむらよしあき 鈴木泉
【MIDIデータ作成】Iwakichsky

「日本国民は、正当に選挙された国会における代表者を通じて行動し、
われらとわれらの子孫のために、諸国民との協和による成果と、
わが国全土にわたつて自由のもたらす恵沢を確保し、
政府の行為によつて再び戦争の惨禍が起ることのないやうにすることを決意し、
ここに主権が国民に存することを宣言し、
この憲法を確定する。
そもそも国政は、国民の厳粛な信託によるものであつて、
その権威は国民に由来し、その権力は国民の代表者がこれを行使し、
その福利は国民がこれを享受する。これは人類普遍の原理であり、
この憲法は、かかる原理に基くものである。
われらは、これに反する一切の憲法、法令及び詔勅を排除する。」

日本国民は、恒久の平和を念願し、
人間相互の関係を
支配する崇高な理想を
深く自覚するのであつて、
平和を愛する諸国民の公正と
信義に信頼して、
われらの安全と生存を
保持しようと決意した。

われらは、平和を維持し、
専制と隷従、圧迫と偏狭を
地上から永遠に 除去しようと努めてゐる
国際社会において、
名誉ある地位を占めたいと思ふ。

われらは、全世界の国民が、
ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、
平和のうちに 生存する権利を
有することを確認する。

われらは、いづれの国家も、
自国のことのみに専念して
他国を無視してはならないのであつて、
政治道徳の法則は、普遍的なものであり、
この法則に従ふことは、
自国の主権を維持し、
他国と対等関係に立たうとする各国の
責務であると信ずる。

※日本国民は、国家の名誉にかけ、
 全力をあげて
 この崇高な理想と
 目的を達成することを誓ふ。

※(くりかえし)


12年前、きたがわてつ本人の演奏をきき初めてこの曲を聴きました。その時、「歌詞が全部ぱくりやないか。」と思ったのですが、今ではそうではなく一人一人に憲法の前文を易しく心に刻み込むために作ったのだと理解しています。
無視されがちな日本国憲法の前文ですが、中に「政府の行為によつて再び戦争の惨禍が起ることのないやうにすることを決意し、」とあり戦争に反対することは権利ではなく義務なのです。前文の理念に基づき条項が作られているのですから一番守らなければならないのは私は前文であると思います。しかもこの前文はほとんどGHQ案のままで通ったものでその元となった英文もあります。不自然な日本語に対して、より解りやすいものです。日本国憲法の草案をまとめたアメリカ自身が狂いだし原点に立ち返ってもらいたいものです。私は今回のアメリカの戦争を支持した人全員がその結果の責任を負うことを求めます。そして反対者は一切戦後復興の資金も出さない権利を主張したい。でもそうならず、反対者まで巻き込まれる。まるで賛成したかのように。これも戦争の恐ろしさです。(Iwakichsky)

最初の11行、青い色の字の部分は朗読です。MIDIもこの部分はありません。メロディは、3小節目から「日本国民は、恒久の平和を念願し、~」と入ります。
それにしても、こんなにすばらしい詩があったんですね。芸術としての音楽性は別にして、世界が願っている平和をこれだけ具体的に述べているんですから。作詞者は「日本国憲法」になってますが、歴史的に言えば、憲法問題調査委員会を作った幣原喜重郎内閣なのかなぁ? 又は、当初明治憲法を引きついていた調査委員会草案に対して、今の憲法に近い草案をつくったマッカーサーなんだろうか? このページをつくりにあたり、改めに日本国憲法の成立の経緯を見てみたんですが、マッカーサー草案には土地と資源の国有化が入っていたんですね。おったまげた話です。

一昔前に、小学館から「日本国憲法」を分かりやすく解説した本がでて、ヒットしたことがありましたね。でも、今はネットの時代。こちらで、分かりやすく、しかもタダでお勉強が出来るんですね。

THE CONSTITUTION OF JAPAN

( enforced on May 3, 1947 )

[ The preamble ]
We, the Japanese people, acting through our duly elected representatives in the National Diet, determined that we shall secure for ourselves and our posterity the fruits of peaceful cooperation with all nations and the blessings of liberty throughout this land, and resolved that never again shall we be visited with the horrors of war through the action of government, do proclaim that sovereign power resides with the people and do firmly establish this Constitution.
Government is a sacred trust of the people, the authority for which is derived from the people, the powers of which are exercised by the representatives of the people, and the benefits of which are enjoyed by the people.
This is a universal principle of mankind upon which this Constitution is founded.
We reject and revoke all constitutions, laws, ordinances, and rescripts in conflict herewith. We, the Japanese people, desire peace for all time and are deeply conscious of the high ideals controlling human relationship, and we have determined to preserve our security and existence, trusting in the justice and faith of the peace-loving peoples of the world.
We desire to occupy an honored place in an international society striving for the preservation of peace, and the banishment of tyranny and slavery, oppression and intolerance for all time from the earth.
We recognize that all peoples of the world have the right to live in peace, free from fear and want.
We believe that no nation is responsible to itself alone, but that laws of political morality are universal; and that obedience to such laws is incumbent upon all nations who would sustain their own sovereignty and justify their sovereign relationship with other nations. We, the Japanese people, pledge our national honor to accomplish these high ideals and purposes with all our resources.

JASRAC情報

製作日誌:
平成15年3月22日 IwakichskyクンがMIDI作成をしてくれました
平成15年5月3日 国会図書館へのリンクを追加。もっと、日本国憲法を身近に、そしてもっと可愛がってやりたいですね。