大須っ子

【作詞】林学
【作曲】林学

その時私は赤ちゃん
星空きれいな夜でした
母さんに負われて
大須にゆきました
みんなと腕を組む
平和なデモでした

その時私は赤ちゃん
七夕さまの夜でした
父さんは優しく
私に言いました
星空のむこうには
豊かな国がある

その夜の広場はいっぱい
みんなの明るい歌声が
平和を守れと
ひとつに叫んでた
平和を守れと
夜空にこだました

その時突然銃声が
一人の若者が倒れた
警官が殺した
なんにもしないのに
平和を愛する
仲間が殺された

その時私の父さん
手錠をかけられ捕らわれた
父さんは胸をはり
静かにいいました
真実は必ず
必ず勝つのだと

その時私は赤ちゃん
なんにも知らずに泣いていた
母さんの心は
どんなにつらかったろう
母さんは私を
しっかりだきしめた

それから数えて十五年
私は全てを知りました
父さんや母さんが
正しく生きたこと
真実を守って
たたかってきたこと

それから私は大須っ子
苦しい時でもくじけない
父さんや母さんに
負けない強い子に
真実を守ります
平和を愛します


大須事件は、1952年7月に起きた民主運動の弾圧事件。
その当事者が当時の模様を語った1967年の作品です。

その作者も、今朝(2009年5月23日午前6時40分)、食道癌のため、逝去されました。
合掌

JASRAC情報
製作日誌:
平成21年5月23日 歌詞とMIDIをアップ