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聞け万国の労働者

【作詞】大場 勇
【作曲】栗林 宇一 

聞け万国の労働者
とどろきわたるメーデーの
示威者に起る足どりと
未来をつぐる鬨の声

汝の部署を放棄せよ
汝の価値に目醒むべし
全一日の休業は
社会の虚偽をうつものぞ

永き搾取に悩みたる
無産の民よ決起せよ
今や廿四時間の
階級戦は来りたり

起て労働者奮い起て
奪い去られし生産を
正義の手もて取り返せ
彼らの力何物ぞ

われらが歩武の先頭に
掲げられたる赤旗を
守れメーデー労働者
守れメーデー労働者


うたごえのバイブル「青年歌集」などでは「聞け万国の労働者」と紹介されていますが。JASRACの正式登録タイトルは「メーデー歌」です。この曲には原曲があり、100年以上もまえ、1900年に現東京大学の第一高等学校の記念寮歌として作られた「アムール川の流血」です。当時、日露戦争前夜の中国での世相をあらわしていると思います。「北京の55日」の主題になった「義和団事件」あたりがこのころですね。
時は1922年、第3回メーデーのために公募された新メーデー歌として、当時池貝鉄工所の労働者がストライキを決行する中で作詞されたものです。

「アムール川の流血や」

アムール川の 流血や
氷りて恨 結びけん
二十世紀の 東洋は
怪雲空に はびこりつ

コサック兵の 剣戟や
怒りて光 散らしけん
二十世紀の 東洋は
荒浪海に 立ちさわぐ

満清既に 力尽き
末は魯縞も 穿ち得で
仰ぐは独り 日東の
名も香んばしき 秋津洲

桜の匂い 衰えて
皮相の風の 吹きすさび
清き流れを 汚しつつ
沈滞ここに 幾春秋

向ケ岡の 健男児
虚声偽涙を 外にして
照る日の影を 仰ぎつつ
自治寮たてて 十一年

世紀新たに 来れども
北京の空は 山嵐
さらば兜の 緒をしめて
自治の本領 あらわさん

ところで、エーちゃんの高校生時代の母校、都立城南高校では、秋に運動会があるのですが、そのときの紅軍の応援歌がこの節でした。

「城南高校応援歌」

われらは勝てりいまここに
青空高く翻る
勝利の旗を仰ぎ見て
今勝ち鬨の声あげん

白軍の応援歌もあるのですが、何と、「都の西北」の替え歌。他に、VictorySongとして、「覇者覇者慶応」の替え歌がありました。

JASRAC情報

製作日誌:
平成14年6月1日 初版
平成14年6月5日 MIDIデータ初版作成
平成14年6月8日 MIDIデータ最終版完成
平成18年4月9日 4番の3行目「正義の手もと」になってました。さっとんさん、まいどおおきに。