マンコロのうた
【作詞・作曲】三浦朗生
1.サーテみなさんこんにちは これから始まるこの歌は
鉄ちゃん マンコロ 俺たちの とても悲しい物語
アアアアアア アア とにかく聞いてくれ
2.鉄屋は男の仕事だと 夢も大きく入社した
高熱作業の厳しさに やせてこけゆくこの体
アアアアアア アア なんとかならないか
3.空にぼんやりお月様 今ごろ社長は 高いびき
眠くて眠くて たまらない そろそろ今夜も 夜があける
アアアアアア アア つらいぞ三交替
4.夜勤帰りのバスの中 つり革つかんで寝てしまう
常昼出勤でおはようさん「オッス」 俺たちャこれから夜になる
アアアアアア アア つらいぞ三交替
5.通勤電車はいっぱいで、通勤バスもいっぱいで
会社の帰りにいっぱいで 明日も仕事がいっぱいだ
アアアアアア アア なんとかならないか
6.転炉のしごとはキラキラと どこもかしこもグラファイト
風呂場で仲間に笑われた へその中まで光ってた
アアアアアア アア 笑うに笑えない
7.いつも誰かに見られてる ものも言えないこの職場
ここは誰も見ていない くさい中で筆をとる
アアアアアア アア 何でも書いたるぞ
8.そこで俺たちがんばるぞ 鉄ちゃん マンコロ 許さない
明日を呼ぶ呼ぶ仲間たち 固く手を取り腕組もう
アアアアアア アア 俺たちゃがんばるぞ
マンコロ、55歳の定年まで勤め上げると、コロッと死んでしまうということから来ている鉄鋼労働者の造語。この曲が作られた1967年当時、昼夜のない三交替、灼熱の仕事場、衛生管理の整わない環境など、30余年の労働生活の中で体力・気力ともに蝕まれた労働者が日本の「好景気」を支えていたのでした。その後、コンピューター化・機械化などによる生産管理体制の合理化、労働衛生への配慮などからある程度の改善はなされたものの、その見返りに定年延長。マンコロはいまでもその可能性を大きくしてます。
現代では、鉄ちゃんだけの話ではありません。例えば、コンピューター業界。24時間稼動のコンピューターサーバーシステムの監視のために三交替の職種があります。