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にんげんをかえせ

【作詞】峠三吉
【作曲】杉本憲一

ちちをかえせ ははをかえせ.
ちちをかえせ ははをかえせ.
としよりをかえせ
こどもをかえせ

わたしをかえせ わたしにつながる
にんげんをかえせ

にんげんの にんげんのよのあるかぎり
くずれぬへいわを
へいわをかえせ


今年は峠三吉の生誕90周年。
「人間を返せ」は、大木正夫版と、横井久美子がアメージンググレースの曲でうたっている「にんげんをかえせ」を当サイトではご紹介しております。
この杉本版は40年ほど前に作られたものです。
2007年8月7日付の朝日新聞の夕刊に「歌い継ごう原爆の詩」として紹介されています。
杉本憲一が峠三吉の原爆詩集に出会ったのは60年代の半ば。「殺された人々の叫びが凝縮されている」と心を動かされ、早速序文の「にんげんをかえせ」に曲をつけてみます。
4分の4拍子、短調。緩やかで力強いメロディで「核兵器がまた使われたら世界は終わる」というメッセージを込めています。
その後、第1章「八月六日」にも曲をつけています。
ともしびでは、70年代の半ばに杉本憲一が所属していた楽団「カチューシャ」の先輩がともしびに持ち込んだのがきっかけで歌われるように。
それから約10年後、広島出身の寺谷宏がともしびに入りこの曲と出会って、、昨年(2006年)、「平和とロマンをうたう」のなかで念願のCD化を図っております。

「原爆詩集」全文については、こちらから(青空文庫
この中で、まさに、今この時代に当てはめたいのは、「その日はいつか」の中の、次の下りではないでしょうか。
また戦争へ追いこまれようとする民衆の
その母その子その妹のもう耐えきれぬ力が
平和をのぞむ民族の怒りとなって
爆発する日が来る。

その日こそ
君の体は恥なく蔽われ
この屈辱は国民の涙で洗われ
地上に溜った原爆の呪いは
はじめてうすれてゆくだろうに
ああその日
その日はいつか。

でも、なかなか「爆発」しないですね?

JASRAC情報
製作日誌:
平成19年9月22日 歌詞のみ
平成19年9月23日 MIDIをアップ
平成19年9月24日 原爆詩集へのリンクを追加