囚人の歌
舟こぐあけくれ 鎖につながれ
思いはいつも 母の面影
日ごと夜ごとに涙で語った
母の言葉を今ぞ思う
町や酒場に幸せはない
楽しみばかり求むるではない
だが若い日は自由にあこがれ
翼のぞまず生きられようか
人を殺したわけじゃない
物を盗んだ覚えもない
ただ毎日がすばらしい
祭りの続きでほしかっただけさ
仕事に出かける朝の門口に
立ちはだかった王の兵士ら
涙ですがる母を足蹴に
われらをへだてた牢獄の壁
涙で誓うマドレーヌを
抱いた胸に鎖は重い
だが幸せと人の誠を
求むる心を鎖じゃつなげぬ
イヴ・モンタンでおなじみの囚人の歌です。うたごえ喫茶でも、毎ステージ必ずといってよいほど歌われています。原曲はロシア民謡ということになってますが、民謡というより謡曲でしょう。政治犯として捕らえられ、漕役刑囚として、暗い船底で鎖につながれてひたすら櫂を握り締めて歌われていたのでしょう。
映画「ベンハー」でもチャールトンヘストンのベンハーがローマの漕役刑囚として悲惨な船底生活強いられている場面は、封切り当時中学生だったエーちゃんの脳裏に焼きついてます。