海
【作詞】林 柳波
【作曲】井上 武士
【MIDI製作協力】マルちゃん
海は広いな 大きいな
月が昇るし 日が沈む
海は大波 青い波
揺れてどこまで 続くやら
海にお舟を浮かばして
行ってみたいな よその国
日本の歌 百選より
大正2年の「海」は♪松原遠く、消ゆるところ~、とは違って、こちらは昭和16年に刊行された初等科1年生向けの国定教科書「ウタノホン上」に採用された曲です。
軍国主義の真っただ中の唱歌で、これを作った井上武士も「国家への奉仕という自覚に満足している」方でした。
そういう意味では、よその国へ何をしに行こうと考えながらこの曲を作ったんでしょうね。
一方の、その作詞者、林柳波ですが、群馬県沼田市の出身。
海なんかないじゃないですか、って土地ですよね。
もちろん、旅行などで海は見ているでしょうけど、やっぱり時代を考えると、そういう気持ちもあったらしいです。
しかし、一方で、昭和の初期の随筆に「歌を教育の手段にするとかいうことで作ってはいけません。ただ、子どもと一緒に遊ぶという、それだけが作者の心です」と述べています。
本人はそう思っていても、周りが許さない、そういうこともあったんですね、当時は。
平成21年12月9日 | 歌詞のみ |
平成21年12月23日 | MIDIをアップ |