告別

【原詞】エドウィン・カストロ
【作曲】林光

息子よ 明日はすべてが変わっているだろう
苦しみは裏口から出て行き
二度と戻ってこないだろう

農夫は自分の土地にしっかり立ってほほえみ
労働者の娘も もう
街角で身を売ることもない

※田舎道も川の流れも
 アスファルトの道路も
 ニコニコ笑いながら
 暮らしを運んでゆく

 ※くりかえし

息子よ 明日はすべてが変わっているだろう
銃弾もムチも牢獄の鉄格子も
もうないだろう

おはえは息子と手をつなぎ
通りを散歩するだろう
わたしがおまえと一緒に
したくてもできなかったことを

 若く楽しい月日を
 囚われてくらすこともなく
 遠い異国の土地で
 死ぬこともないだろう

 愛し合うものたちは
 いつも一緒に暮らし
 祖国の大地の上で
 楽しくねむるだろう

息子よ 明日はすべてが変わっているだろう
苦しみは裏口から出て行き・・・・・・・・


原詩は、スペイン語の雑誌「第三世界」のニカラグア特集号に発表され、黒沼ユリ子が雑誌「世界」に紹介した全文に基づいて、林光が作詞・作曲をしたもの。
幸せな未来をうたいながら射殺されるニカラグア政治犯の詩です。
1976年11月4日に、三多摩青年合唱団により初演されてます。

詩が途中で終わっているのは射殺されたから、という構成です。

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製作日誌:
平成18年1月28日 歌詞とMIDIをアップ