下町の太陽

【作詞】横井 弘
【作曲】江口 浩司

下町の空に かがやく太陽は
よろこびと 悲しみ写すガラス窓
心のいたむ その朝は
足音しみる 橋の上
あヽ太陽に 呼びかける

下町の恋を 育てた太陽は
縁日に 二人で分けた丸いあめ
口さえ聞けず 別れては
祭りの午後の なつかしく
あヽ太陽に 涙ぐむ

下町の屋根を 温める太陽は
貧しくも 笑顔を消さぬ母の顔
悩みを夢を うちあけて
路地にも幸の 来るように
あヽ太陽と 今日もまた


この曲が倍賞千恵子でヒットした昭和37年は、「うたごえの歴史」で書いておりますけど、うたごえ喫茶が一世を風靡していた頃。その前年には、「北上夜曲」がリリースされてます。
こういう時代背景を考えると、この曲がもつロシア民謡的なムードがうたごえをマーケットとして狙っていた戦略をもっていたんじゃないかなと思います。

このまえ(「二人は若い」のところでご紹介)、「歌謡1001」を買ってから、前奏とかオブリガート、間奏にエンディングをバッチリ入れているんですが、うたごえ的にはどうもね、って思っております。
以前、社団法人 日本大衆音楽文化協会(JACOMジャコム)が、カラオケをベースとした音楽療法(音楽セラピー)の活動を展開するに当たって、隣接業界であるうたごえとコラボレーションをしましょう、という企画がありました。
前半は、まあ言ってみればカラオケ大会。その後に、ともしびの中西さんが出てきて、おっしゃるには。「うたごえって、前奏は短く、間奏・エンディングは省略するんです。1曲でも多く歌えるように」。
確かに、うたごえでは、前奏は大体において、曲の最後の4小節。間奏は省略。終わりは「ジャ~~ン」。至ってシンプルです。

JASRAC情報

製作日誌:
平成18年1月9日 歌詞のみ
平成18年1月28日 MIDIをアップ
平成18年2月19日 前奏のマンドリンの部分を変更