人とし生きるために
【作詞・作曲】左腰広志
2006年1月10日コヅレさんのカキコミから(#5451)
初めまして。いつもこのHPで昔を懐かしみ,楽しませて貰っています。1972年ころ,新宿のカチューシャやともしびにも行き,色んな歌にも親しみましたが,その後もいい歌がたくさん生み出されていることに感動します。
ところで,当時,大学セツルメントをしていた私たちが歌っていたが,あまりないのが残念です。
とりわけ,「人とし生きるために」(北海道の太平洋炭坑の労働者が作った歌です),「情あつき友よ」(全セツ連大会のテーマソングでした)。これらの歌をアップしていただけると幸せです。
お待たせしました、MIDIやっと出来上がりです。
トミの常連さんのミキさんから、だいぶ前から載せてくれって依頼を受けておりました。
この掲示板のカキコを契機に、楽譜をおねがいしましたら、昔の私鉄総連でつくったうたごえ歌集からのコピーしてもらいました。
何とも、重たい感じの曲です。
九州の方とは、全く違ったメロディラインですね。
ということで、「異風者の通信」のMaekawaさんに解説をしていただきました。
「人とし生きるために」、聴かせてもらいました。作詞・作曲は北海道の太平洋炭鉱労働者とありましたが氏名不詳なのでしょうか。なかなかいい曲だと思います。
この曲の背景を知らないか、ということでしたが、こういう曲があること、私は初めて知りました。
太平洋炭鉱は北海道釧路市にあり、2002年1月30日、日本最後の炭鉱として閉山、82年の歴史に幕をおろしました。三池炭鉱と同じく三井系の炭鉱でした。闘う労働組合も、三池闘争を最後として、御用組合に成り下がって行ったようでした。
同じく北海道には、三井財閥の支配する日本最大の民間兵器工場として日本製鋼室蘭製作所がありました。
会社は第二次世界大戦で莫大な利潤をあげたにもかかわらず、「会社がつぶれる」と言って敗戦と同時に室蘭製作所の17000名におよぶ労働者を3700名に減らし、その後も朝鮮戦争とヴェトナム戦争で儲けたにもかかわらず、三井銀行と結託して「政策的赤字」を出し、976名の大量解雇による合理化案を労働者に強制してきました。
これまで我慢し続けてきた日鋼室蘭の労働者は、会社や組合の御用幹部に「裏切られた」と、ついに反対闘争にたちあがったのです。
こうして日鋼室蘭の争議は、日本全国の労働者や国民各層の広い支持と世界各国の労働者の激励を得て、197日にもおよぶ大争議に発展しました。
その争議は、後の三井三池争議と同じく、会社の策略による第二組合の結成と、右翼・暴力団等の攻撃にさらされた壮絶な闘いであったと語り継がれています。
「人とし生きるために」はいつ頃作られた作品かは知りませんが、以上のような時代背景があったのではないかと推理します。
JASRAC情報はありません
製作日誌:平成18年2月12日 | 歌詞のみ |
平成18年2月16日 | MIDIアップ 前奏は1小節だけ。MutedTrumpetに合わせて歌って下さい。 |
平成18年2月19日 | 歌詞の打ち込みミスの訂正。 人の命 奪う奴・・・→奪い去る 燃やす続けよう→燃やし コヅレさん、ご指摘ありがとうございます。 作者もご連絡いただきました。 |
平成18年3月16日 | 掲示板スレ#5641で、suzuさんから、メロディと歌詞がおかしいとのご指摘をうけましたので、日音協の楽譜をIwaちゃんから取り寄せまして比較してみました。微妙に違いますので、取りえずMIDI版のみ日音協の楽譜に合わせてみました。いかがでしょうか。 |
平成18年3月18日 | 北海道在住のsuzuさんの記憶は日音協版だったようです。 歌詞の間違いのご指摘を受けましたので訂正。 人の命を→人の命も 働いていた→働いてた もっと重たく、ゆっくり、というイメージだそうですので、主旋律をCelloにしてオクターブ下げ、テンポを95→85にしました。 |