はぐれつばめ(孤燕)
【原詩】劉 信英
【作詞・作曲】すずききよし
【MIDIデータ作成協力】Iwakichsky
1.はぐれつばめが大空で
親をさがして鳴く声きけば
涙があふれて止まらない
2.雪の荒野を泣きながら
親をさがした幼い日々も
親を恨んだことはない
3.筆をとっては親思い
熱い涙があふれるばかり
めぐる春秋いくたびか
4.父母たずねて幾年か
たとえ一目と夢見てきたが
空しく祖国を離れ行く
5.桜は咲いてまた散るが
はらから人(びと)の熱い心は
いついつまでも忘れない
1982年に来日した中国残留孤児の一人が帰国寸前、肉親に会えなかった自分の悲しい気持ちを漢詩にした。この詩を新聞で読んだ作者が他人事と思えなかったと翻訳し曲をつけたそうです。(Iwakichsky)
この問題は戦争の悲劇の一つです。戦争も国際法というルールに則って行われるものですが、これが一つ間違うと、このような悲劇の素になってしまうのですね。
「残留孤児」と云う言い方について考えてみました。残留と拉致はどう違うんだろうか? 残留と云うと能動的な意味合いに対して、拉致というと受動的な言葉ですね。でも、あの人たちは「残留を余儀なくさせられた」人たちですね。いずれも、戦争や政治の犠牲者です。
「孤児」といっても、もう50~60歳の方々です。日本語だってほとんどしゃべれない。その後、日本でうまくやっておられるのだろうか?とおもって、Internetで検索してみましたら、案の定、かなり苦労されている様子です。マスコミも今(H15年4月)は「拉致」にフォーカスが行っていて、悲劇の全体を伝えようとしてませんね。
こういう時期に、この曲の紹介が出来るのはタイムリーだと思います。Iwaちゃん、Thank You!
製作日誌:
平成15年4月19日 | IwakichskyクンのMIDIデータ打ち込み作品です |
平成20年6月17日 | 作曲者自身による編曲版をアップしました。 こちらからどうぞ 新版では「鳴く声きけば」の前に八分休符が入ってます。 |