ここは故郷

【作詞】藤本 洋
【作曲】松浦 豊

1.こんなに空がよごれても
  こんなに川がにごっても
  こんなにほこりまみれでも
  ※ ここは故郷 私の町
    作りかえよう美しく
    作りかえよう美しく

2.こんなに住む家せまくても
  こんなに物が高くても
  こんなに苦しいくらしでも
  ※ くりかえし

3.こんなに子どもが殺されて
  こんなに愛がひきさかれ
  こんなに傷あと深くても
  ※ くりかえしx2


あなたのその手で」で書きましたが、うたごえには環境問題が少ないな、と思ってましたら、ありました。
環境・生活・児童問題と総花的な歌詞ですが、全部今この時代にもピッタリ。
しかし、この曲は、1970年に新宿区牛込柳町で発生した光化学スモッグを契機に作られたのですから、結構古いですね。このMIDIも1970年版「平和歌曲集」を参考にしました。
実は、昨年東大阪のソカロにお邪魔した時に岡山のそうちゃんが歌ったものですから、てっきり最近の曲かと思ってました。

環境問題については、「水源地の森」でも書きましたので、そちらを見てください。
問題は、3番。多分、当時はベトナム戦争(1960~1975年)を念頭に置いてたのでしょう。しかし、今様に考えると、やはり小学校などでの異常者問題が多発する世相を考えさせられてしまいます。
空想と現実の区別がつかなくなった若者たち。はやりファミコンやプレステなどのゲームでの仮想現実の日常化がそれを助長させたのは間違いないのでしょうね。(そのうちに、訴訟社会のアメリカあたりから任天堂とSONYが訴えられて、なんてことに)

まあ、とにかく、この3番。35年まえとは違った意味で重要です。とにかく、この歌詞のとおり、どう「作り変えよう」とするのか。その方向性がポイント。先日、NHKの朝7時のニュースの特集で高齢化社会への対応として、東京足立区での共有マンションの話を紹介してました。
マンションの2階と3階を借り切って、食堂をつくり20世帯くらいが共同生活をする、というもの。
地方から出てきたばかりの女子大生、乳幼児をかかえた夫婦で一緒に働きに出ている家族、高齢者を抱えた女性労働者などなど。みんなが助け合って生活。食事当番も2人一組で月2回あるらしいです。こういう小さなコミュニティでは隣人同士の絆が深まり、犯罪とかそういう問題が起こる余地のない理想的な近所付き合いが出来るのですね。
近所付き合いがうっとうしいという人が増えている一方で、昔ながらのご近所さんが復活してきているのです。最近よく話題になるグループホームとはちょっと趣向の違った形態です。

いずれにしても、こういう努力をしてはじめて「作り変える」ことが出来るのですよね。

JASRAC情報

製作日誌:
平成17年3月13日 歌詞のみ
平成17年3月20日 MIDI作成